ETS手術後の代償性発汗は治るのか!?期待の治療法を調べてみました

私は幼い頃からコンプレックスだった手のひら多汗症を、23歳でETS手術を受けることによって克服はしましたが、その後の10年間は手術の副作用である代償性発汗に悩まされています。

手のひら多汗症だった頃は手汗がひどいことで辛い毎日を送っていましたが、いざ代償性発汗を患ってみると、今度は体中から噴き出す汗にとても苦痛を感じています。

そのため、手のひらの汗を止めたい一心で安易にETS手術を受けたことを、今ではとても後悔していたりします。

手のひらだけに大量の汗をかいていたほうが良かったのか。

それとも一年の半分だけ、体中に大量の汗をかくほうが良いのか。

とても考えさせられますね。

※代償性発汗は気温が25度を超えることに反応する温度依存の発汗です。

「ETS手術で切除した神経は二度と繋がらない。」

そう聞いていたため代償性発汗は二度と治らないものだと思っていたのですが、前回の記事を書く際に色々と調べた中で、なんと「山本英博クリニック」という病院が代償性発汗の治療を行っているというではありませんか!

前回はちょこっと調べただけなので詳しくは分かりませんが、これが効果的な治療であれば世の代償性発汗に悩む多くの人々にとって、とてつもない朗報(希望)となるでしょう。

そういうわけで、今回は山本英博クリニックで行っているという代償性発汗の治療について、詳しく調べてみたいと思います。

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山本英博クリニックとは

東京都の渋谷区にある多汗症の治療のみを行っているクリニックとのこと。

とても頼もしいですね。

1985年神戸大学医学部卒業後、同第二外科入局、1993年博士号取得、国立癌センター呼吸器外科にて研修の後、94年国立療養所兵庫中央病院呼吸器外科医長、1995年6月に神戸大学医学部第二外科教官として着任して以来内視鏡による呼吸器外科手術(低侵襲手術)に取り組みました。局所多汗症の治療では教室及び兵庫病院・協和病院にて施行された胸部交感神経遮断術の全例に関係しました。

2014年10月9日までに胸部交感神経切除術及び遮断術の術者として、個人として11200件の手術経験を有しており国内・外において最多の経験を自負しております。

また、胸部交感神経遮断研究会では第4回の学会を岡田昌義教授の主宰時に学会事務局長として関与しました。

2002年7月以降YKC(Yamamoto-Kanehira Clinic)を開業し、2006年10月以降山本英博クリニックと改名し、多汗症専門に診療を行っております。

引用元:山本英博クリニックホームページ

院長先生は昔は呼吸器外科だったそうなのですが、大学病院に居た当時、保険適用になったばかりの多汗症治療にたずさわり始めた中で悩みを抱えるたくさんの患者に触れるうちに、多汗症の治療に真剣に取り組んでいったそうです。

当初、多汗症治療を含め内視鏡治療は「最新」というより「異端」という扱いだったらしく、「みんなの眼差しが冷たかったのを覚えていますよ」と仰られています。

よくぞ異端扱いされながらも私達多汗症患者のために治療を続けてくれました。

心からお礼を言いたいものです。

代償性発汗の治療方法

山本英博クリニックでは手のひら多汗症のETS手術を行っていますが、院長先生の長年の研究の成果により、まずその段階で代償性発汗が生じないように手術を行うようです。

しかし、その中でも少ない確率ながら代償性発汗が生じることがあるそうで、そういった場合に行う治療方法を紹介してありました。

代償性発汗の手術では、別の交感神経を切除し、その神経を用いて多汗症治療で切断した神経を再建します。しかし、新たに神経を切断したことが有効だったのか、再建したことが有効だったのかは未だに決着していません。また、人によって異なる神経回路を見極めるのは非常に大変です。そのため、患者さんごとに神経回路を把握し、多汗症治療の副作用(代償性発汗)をなくしていくことが今後の課題です。

引用元:ドクターゲート

これは院長先生がドクターゲートというサイトのインタビューに答えた内容の一部です。

切断した神経を再建することで代償性発汗が収まるとは、私のような代償性発汗持ちには夢のような話ですね。

代償性発汗はETSで手術する交感神経の部位に関係しています。

したがって、代償性発汗にすでに困っている人でも切除設定を見直すことにより改善できるといえます。

「代償性発汗は一度そうなったらどうすることもできない」というのではありません。

代償性発汗はETS術後に胸や背中から腹・腰・臀部・大腿に多くの汗が出る状態となります。

そのメカニズムは、通常の汗が出る仕組みと同じく、汗腺に交感神経から発汗信号が届けられた結果発汗しています。

代償性発汗も同じく、汗の多い皮膚の汗腺が術前よりより多くの発汗信号が届けられたため発汗量が多くなっています。

ではなぜ、ETS前には発汗量がそれほど多くなかった皮膚に交感神経から発汗信号が来るようになったのでしょうか?

とにかく発汗が多い代償性発汗が出ている汗腺には交感神経が活発に発汗信号を運んでいるわけです。

主に二つの理由があります。

  1. 本来手や顔に発汗信号が多く届けていた交感神経が、適切なETSが出来ずに、活発に発汗信号を発信する交感神経が遺残し他の皮膚に繋がっている交感神経に刺激し発汗信号を増大させている。
  2. 本来手や顔に発汗信号が多く届けていた交感神経が、ETSで十分に切除され除去されたが、同時に他の皮膚に繋がっている交感神経のネットワークの節前神経を切断した結果、節後繊維が健常なまま、上位からの信号が来ない結果、他の神経(運動神経や感覚神経と発汗信号ではないその他の機能を持つ交感神経)からの刺激を受けて反応する。

どちらの場合にも最終的に汗腺に入る交感神経の活動が亢進しています。この交感神経がどの部分を走行しているかが分かればその神経の遮断で、代償性発汗の部位の皮膚の多汗は治まります。

この亢進している交感神経の部位を明らかにするのが交感神経に対する電気刺激試験です。

ETS後であっても交感神経を微弱な電気刺激を行うとその支配下の皮膚の血液循環量が減少します。

代償性発汗の部位と関係する交感神経の場所を把握し適切な交感神経の遮断が可能となります。

その結果、代償性発汗は治まります。

引用元:手の汗ホームページ(山本クリニック)

これも山本英博クリニックのホームページからの引用ですが、どの神経が悪さをしているかが分かれば、その神経を遮断することで代償性発汗を抑えることができると仰っています。

他にも嬉しいことがいっぱい書いてありますね。

代償性発汗にすでに困っている人でも切除設定を見直すことにより改善できるといえます。

代償性発汗は一度そうなったらどうすることもできないというのではありません。

代償性発汗は治まります。

これらがどれだけ代償性発汗持ちの人間にとって有り難い言葉でしょうか。

本当に山本英博院長が神様のように思えてきました。

誰でも受診可能なの?

私は九州地方の人間なのですが、遠く離れた東京だったとしても、どうしても山本英博クリニックで代償性発汗の治療を受けたい気持ちでいっぱいです。

そこで調べてみると、なんとも悲しい現実にぶつかってしまいました。

代償性発汗はETS術後の副作用です。手術を担当した主治医がフォローするべきものです。

これからETSを受ける患者様は、術後の代償性発汗のフォーローアップが受けられる施設を選ぶ必要があります。

現在本邦では、当クリニック以外で、代償性発汗に取り組んでいる施設は見当たりませんが、それでも他施設で手術を受けた患者様は、手術を受けた施設においてご相談ください。

当クリニックでは、他施設の副作用に対しての治療はご遠慮させていただいております。

引用元:手の汗ホームページ(山本クリニック)

だったり、

ETSの再手術は、胸膜肺癒着などの手術困難要素のため手術リスクが高まります。

当院は他院の手術後の効果不足・再発等の治療はご遠慮しております。

引用元:手の汗ホームページ(山本クリニック)

の記載がありました。

相当な技術を必要とするはずのETS手術を安易に行ってしまった医者、そのリスクを十分に把握ないまま治療を受けてしまった患者、その再治療となると通常の治療方法とは全く異なることからこのようにされているのかと思います。

それは分かるんですが、眩いばかりに光って見えた希望の光が途絶えてしまったことが、単純にとても残念で仕方がありません。

まとめ

私が手術を受けた病院は、山本院長が仰るように多汗症の手術後の代償性発汗のクレームが多かったからなのか、現在では多汗症の治療を行っていません。

私の場合、治療を受ける病院を安易に決めてしまったことが最大の失敗でした。

現在手のひら多汗症の症状に悩まされていて、これから手術を含めた治療を検討されている方がいましたら、山本英博先生のような素晴しいお医者さんが居て、しっかり患者(病気)と向き合ってくれる病院を選ぶようにしてください。

とにかく手汗を止めたい一心で焦って下手な病院で手術をしてしまう。

どうか、そんな私のようにならないようにしてください。

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